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ビビアナイト

藍鉄鉱
Vivianite【Potosi/Bolivia】■34mm

第2版


燐酸塩鉱物・単斜晶系
Fe3(PO4)2・8H2O
硬度:1.5-2
晶癖:長柱状
比重:2.7
条痕:青白色
劈開:完全
断口:不平坦
光沢:ガラス光沢
屈折率:1.60-1.66
発見年:1817年

光に弱い鉱物というのは色々とありますがビビアナイトもその一つ。深窓の令嬢であるビビアナイトは外の世界に出てしまえば、その純粋さを保っていることが出来ません。
まるで透明な水が墨で染まってゆくように。
写真のために光に当てることさえ憚られる繊細な鉱物です。
■ビビアナイト(藍鉄鉱)について・・・
欧州では岩絵具として青色の原材料になっていたのが、このビビアナイトです。
この石は実は無色透明。採掘されたその瞬間光に晒されたときから酸化が始まり青緑色に変色していきます。そのまま光に晒しておくといづれ青黒色になってしまうという性質を持つことから、時間と共に深みを増す青色として壁画にも使われていました。
ビビアナイトの名前は最初の発見者である英国の鉱物学者J.G.Vivian氏の名前に因んで付けられたものです。

ボリビア、アメリカ、ブラジルなどが産地ですが、これらの産地では化石の中に出来たりもします。見かけるのは貝の化石と共生しているものですが、クジラの化石に共生した大型結晶も発見されたそうです。

■下の日本産結晶には歴史がありまして。
その界隈では有名なアメリカ人学者のペトロフさんより購入したものですが、この結晶については伝えたいことがあるとのことでしたので、そのときに聞いた内容を要約して記載したいと。
1950年、第二次世界大戦後の日本にいた進駐軍は、本国アメリカに引き上げる際に大量に日本の綺麗な鉱物を持って行ってしまったそう。その中にスコット・ウィリアムさんという鉱物コレクターが居て、その人が持ち帰った1つがこの結晶。
つまり日本に帰還したコレクションなのですね。
当時の綺麗な結晶があった日本を知るうえでも貴重な結晶です。

■ビビアナイトいろいろ
ブラジル産?日本産ビビアナイト
▲その昔福岡のとあるお店で購入。ブラジル産とのことですが、あまり聞かないのでどうだか・・・。▲非常に貴重な日本産。日本でも綺麗な結晶があったのですよ。

photo by annfell
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【アンフェル】
アンフェル
福岡育ちで東京在住。
フリーランスのシステムエンジニアとして日々研鑽中。
世界の天然石コレクターを目指して勉強中。
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絵を描いたりして生活している謎の人です。
興味のある方はこちらにメールしてくださいまし。

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>> 鉱物の分類
鉱物学では化学組成によって石を分類します。同一グループの化学式は似通っています。人種でいえばアングロサクソン系とか言っているのと同じです。
元素鉱物:単一元素のもの。金とかダイアモンドは有名。
硫化鉱物:硫黄と金属が結びついたもの。パイライトなど。
酸化鉱物:酸素と金属が結びついたもの。ルビーとか。
ハロゲン化鉱物:ハロゲン系元素と金属が結びついたもの。岩塩とか。
酸素酸塩鉱物:酸素と結びつく元素によって分類される。
・炭酸塩鉱物:CO3 を持つもの。
・硫酸塩鉱物:SO4 を持つもの。
・リン酸塩鉱物/ヒ酸塩鉱物:PO4/AsO4を持つもの。
・ホウ酸塩鉱物:BO3またはBO4を持つもの。
・ケイ酸塩鉱物:SiO4を持つもの。
>> 結晶系
石は結晶になりますが、その特徴を分類したものです。各面を繋いだ軸の方向や長さなどで分けられます。
立方晶系:パイライトやダイアモンドなど。
正方晶系:ルチルやジルコンなど。
六方晶系:エメラルドやアパタイトなど。
三方晶系:水晶やトルマリンなど。
斜方晶系:トパーズやペリドットなど。
単斜晶系:クンツァイトやマラカイトなど。
三斜晶系:長石など。
>> 硬度(モース硬度)
19世紀のドイツの鉱物学者フリードリッヒ・モースが鉱物の硬さの指標としたもので、現在でも硬さを示す基準として使われています。 硬度は結局のところ原子結合の強さなので、強靭度や対衝撃度は別です。 なので床に落とすと見事に砕け散るのをみれるかもしれません。
1:タルク
2:ジプサム(石膏)
3:カルサイト
4:フローライト
5:アパタイト
6:長石
7:石英(水晶)
8:トパーズ
9:コランダム(ルビー・サファイア)
10:ダイアモンド
>> 鉱物学用語
【晶癖】:人種と一緒で、石もその種によって特徴的な形を示します。個体差もあります。
【比重】:同じ体積の水の質量との比率です。2.0なら水の2倍重いということです。
【条痕】:石を擦り付けた時にでる粉末の色です。見た目では区別しづらい石の種類を見分けるのに使えます。
【劈開】:石は割れやすい方向や割れやすさに差があります。"完全"に割れやすい、から"なし"(割れにくい)までで表現します。
【断口】:劈開の方向以外に割れた石の破断面の形状です。
【光沢】:表面の光の反射による質感です。金属光沢とそれ以外に分かれます。
【屈折率】:石に入った光の速度と方向の屈折を表す値です。高いと何故か輝いて見えます。
【発見年】:登録年と発見年に差がある場合もありますが、出来る限り調べてみています。
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