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エメラルド

翠玉
Emerald【Cosquez/Colombia】■21mm


珪酸塩鉱物(サイクロ珪酸塩)・六方晶系
Be3Al2Si6O18
硬度:7.5-8
晶癖:柱状
比重:2.6-2.8
条痕:白色
劈開:不明瞭
断口:貝殻状
光沢:ガラス光沢
屈折率:1.57-1.59
発見年:−

緑柱石(ベリル)の中でも草緑色のもののみがエメラルドと称されます。美しい緑はクロム(Cr)が微量に混入していることによる色です。色合いからするとおそらくコスケス鉱山のものと思われますが、クラックもなく傷もなくこの透明感、それでいて人の手が加わっていないエメラルド原石は貴重です。
■エメラルド(翠玉)について・・・
エメラルドは5月の誕生石として昔から(特に権力者に)人気の宝石です。クレオパトラも自身の鉱山を持っていたほどで、五大宝石のひとつに数えられます。エメラルドはベリル(緑柱石)に属する石ですが他の同族とは違い、地中深く高圧力の中で成長します。そのため大きな結晶は少なく、傷や内包物が非常に多いのも特徴です。
エメラルドの内包物は「シャルダン(庭)」と称されるほどバリエーションに富んでいて、天然の証でもあります。

その名前は、サンスクリット語の緑色の石の意味である「スマラカタ」が語源とされています。古代ギリシャ語でsmaragdus(緑の石)となり、さらに古代フランスに伝わったときにesmeraudeと称したことから今の名前になったようです。
紀元前1700年前のバビロニアではすでに流通があったようで、近年でも南米ペルーのインカ帝国は金とエメラルドの文化として、それに纏わる悲劇とともに有名です。
15世紀にスペインが南米を征服したあとのコロンビアからエメラルド鉱山がいくつか見つかったのですが、今でもムソー、コスケッツ鉱山からは優良なエメラルドが採掘されています。

■エメラルドの光と影。
最初に手に入れたものは非常に綺麗なものだったのですが、残念ながら紹介するには問題のある代物。写真の結晶はそれから1年半後に手に入れたものです。基本的に傷が多いエメラルドは様々な理由から、油を浸透させてそれを見えなくする処理が行われます。その処理が当たり前とされていることからトラブルの元になることも多く・・。
コロンビアのほとんど全てのエメラルドは、ある日本人の手を経て供給されています。興味のある方は「エメラルド王」で調べてみてください。
エメラルドの歴史と現実が見えてきます。

■エメラルドいろいろ
コロンビア産ブラジル産
▲コロンビア産の宝石質のエメラルド。若草色と言うに足る明るい色合いです。▲ブラジル産の母岩付きのものは少し黒い感じがします。(BlueSeen様ご協力)

トラピチェ・ルースエメラルド・ルース
▲ブラジル産トラピッチェ・エメラルド。非常に稀な形なのですが、綺麗な上に形が完璧です。▲コロンビア産の珍しいオーバルカット。インクルージョンがなく明るい緑色。美しい光を持っています。


photo by annfell
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【アンフェル】
アンフェル
福岡育ちで東京在住。
フリーランスのシステムエンジニアとして日々研鑽中。
世界の天然石コレクターを目指して勉強中。
カード占いも修行中。
パソコン歴25年
石を集めたり、歌うたったり
絵を描いたりして生活している謎の人です。
興味のある方はこちらにメールしてくださいまし。

>> このサイトについて
「ホシノカケラ」は、この地球の作り出す星の欠片を集めながらその本当の姿を紹介しつつ、世界的コレクターを目指そうという大それたサイトです(笑)。 ので基本的にはアンフェル自身のコレクションですが、一人ではそんなすごい石は見つかりませんって場合は、協力していただいていたりもします。(その場合は誰々さん協力の旨を写真に添えています。) どうか長い目でお付き合いくださいまし。

>> この子誰?
このサイトと石を守ってくれている「栞」ちゃんです。イメチェンしてみました。
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日本人として漫画・アニメ文化は必須なので敢えてチャレンジ。


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>> 鉱物とカテゴリーについて
鉱物は1種類1ページで紹介しています。(登録数が 300種類になりました。)
種類については一般的と思われる場合には流通名でも分けています。 カテゴリーは基本的に鉱物グループごとになっています。ただしグループに属していないものや、グループに加えてしまうと判らなくなってしまいそうな場合は、個別に分類しています。
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>> 鉱物の分類
鉱物学では化学組成によって石を分類します。同一グループの化学式は似通っています。人種でいえばアングロサクソン系とか言っているのと同じです。
元素鉱物:単一元素のもの。金とかダイアモンドは有名。
硫化鉱物:硫黄と金属が結びついたもの。パイライトなど。
酸化鉱物:酸素と金属が結びついたもの。ルビーとか。
ハロゲン化鉱物:ハロゲン系元素と金属が結びついたもの。岩塩とか。
酸素酸塩鉱物:酸素と結びつく元素によって分類される。
・炭酸塩鉱物:CO3 を持つもの。
・硫酸塩鉱物:SO4 を持つもの。
・リン酸塩鉱物/ヒ酸塩鉱物:PO4/AsO4を持つもの。
・ホウ酸塩鉱物:BO3またはBO4を持つもの。
・ケイ酸塩鉱物:SiO4を持つもの。
>> 結晶系
石は結晶になりますが、その特徴を分類したものです。各面を繋いだ軸の方向や長さなどで分けられます。
立方晶系:パイライトやダイアモンドなど。
正方晶系:ルチルやジルコンなど。
六方晶系:エメラルドやアパタイトなど。
三方晶系:水晶やトルマリンなど。
斜方晶系:トパーズやペリドットなど。
単斜晶系:クンツァイトやマラカイトなど。
三斜晶系:長石など。
>> 硬度(モース硬度)
19世紀のドイツの鉱物学者フリードリッヒ・モースが鉱物の硬さの指標としたもので、現在でも硬さを示す基準として使われています。 硬度は結局のところ原子結合の強さなので、強靭度や対衝撃度は別です。 なので床に落とすと見事に砕け散るのをみれるかもしれません。
1:タルク
2:ジプサム(石膏)
3:カルサイト
4:フローライト
5:アパタイト
6:長石
7:石英(水晶)
8:トパーズ
9:コランダム(ルビー・サファイア)
10:ダイアモンド
>> 鉱物学用語
【晶癖】:人種と一緒で、石もその種によって特徴的な形を示します。個体差もあります。
【比重】:同じ体積の水の質量との比率です。2.0なら水の2倍重いということです。
【条痕】:石を擦り付けた時にでる粉末の色です。見た目では区別しづらい石の種類を見分けるのに使えます。
【劈開】:石は割れやすい方向や割れやすさに差があります。"完全"に割れやすい、から"なし"(割れにくい)までで表現します。
【断口】:劈開の方向以外に割れた石の破断面の形状です。
【光沢】:表面の光の反射による質感です。金属光沢とそれ以外に分かれます。
【屈折率】:石に入った光の速度と方向の屈折を表す値です。高いと何故か輝いて見えます。
【発見年】:登録年と発見年に差がある場合もありますが、出来る限り調べてみています。
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